活動報告(2009年度)                          

 いわき環境研究室の活動をご紹介いたします。

 川の環境学習 in 川前小中学校 2009

2009.05.27
 川前中学校からの依頼により、通算3回目(3年目)となるせせらぎスクール拡大版の環境講座を5月27日に実施しました。今年は、日本河川協会の「きれいな川と暮らそう」基金事業を申請したところ、採択を受けて講座のようすを記録編集したDVDを制作し市内の小学校等へ配布するという内容が採択され、新聞社だけでなくテレビ局(福島中央テレビ)の取材もあって、大変にぎやかな講座となりました。
 例年のように学校での開講式の後、2級河川夏井川の支流である「鹿又川」へ移動し、笹鳴橋付近をフィールドとして水生生物調査と水質検査体験の講座を実施しました。当NPOからは橋本理事長と江尻さん(大平副理事長は今回はビデオ撮影を担当)が講師を務めたほかに、会員で自然観察指導員でもある野口さんによる川の周辺植物を使った講座も行ないました。また、外部協力者としてNPO法人いわきの森に親しむ会から3名の応援もいただきました。

学習のフィールドとなった夏井川の支流「鹿又川」

採取した水生生物を同定する江尻さんの周りに集まる生徒達

野口さんの話に聞き入る生徒達

野外学習を終えて学校へ戻り、まとめの講義をする橋本理事長

 夏休み理科自由研究親子応援講座

2009.07.05
 7月5日いわき市フラワーセンターにおいて、昨年に引き続き第2回となった夏休み理科自由研究親子応援講座を開催しました。本講座はいわき市フラワーセンター(指定管理者:常磐開発株式会社)が主催、当NPOが企画・運営となっていますが、昨年より当NPOの企画提案により実施しているものです。当NPOからは橋本理事長・大平副理事長・中西さんの3名が対応したほか、当NPO会員でフラワーセンター顧問でもある古内先生が援助してくださいました。
 第1回目の昨年はセンター敷地内の土を使って土壌動物の採取と観察を行ないましたが、今回の講座では「太陽の熱を利用してみよう」というテーマで、熱力学の専門家である当NPOの中西さんをメイン講師として、ソーラークッカーのミニチュア版を作りながら、太陽熱が届く原理や太陽熱の利用のしかたを学ぶ講座としました。
 前段では、問題になっている地球温暖化のしくみやその影響についても分かりやすく講義し、親子で環境問題に関心を深めてもらうよう配慮しました。

講義風景
(今回は5組の親子が参加)

NPOが用意した手づくりキットでソーラークッカーを作る参加者の親子

いろいろな手作りの道具で説明をする講師の中西さん

出来上がったミニチュア版のソーラークッカーを屋外に出して温度の上昇を測定する参加者

 川の環境学習 in 貝泊小中学校

2009.07.15
 貝泊地区役員の方からの依頼により、貝泊小中学校でせせらぎスクール拡大版の環境講座を7月15日に開催しました。学校側からは中学生を対象にした自然観察会を、ということでしたが中学生は4名だけであり、12月に第2回目を予定していることから、第1回目の今回は小学生も交えて水生生物調査を主体に実施しました。野外学習のフィールドは、安全面や移動時間の節約を考慮して、学校のすぐ前を流れている小川としました。当NPOでは橋本理事長・大平副理事長・江尻さんが対応しました。
 毎日見ている小川でしたが、実際に中に入って生き物を採取してみると、見たこともない昆虫や魚などが獲れて生徒たちは驚いていました。参加した地元の年配者も「昔はたくさん獲ったもんだが、いなくなってしまったかと思ったら今でもいたんだななぁ」と感慨深げでした。指導する先生方も生徒以上に夢中になっていたようです。
 今回採取された生物は、マルツツトビケラ2種・ヨツメトビケラ・・ニンギョウトビケラ・ヒゲナガカワトビケラ・ナガレトビケラ・マダラカゲロウ・モンカゲロウ・カワゲラ2種・ヨコエビ・ヤゴ2種・サワガニ・ガガンボ・シマゲンゴロウ・ヨシノボリと多彩でした。
 野外実習の後は、体育館で生き物と川の水質などについてスライド(PowerPoint)を使っての学習をしました。小学生は下校時刻となりましたが、中学生、先生、地元の皆さんが熱心に聴講されました。
 講座終了後、校長室で地元の方から伺った話によると、貝泊小中学校は児童数の減少から一時廃校の危機にあり、都会などからの移住を積極的に促して子供の数を確保し、何とか存続しているのだそうです。現在の在校生の半数以上がそうした移住による子供たちとのことでした。
学校前の小川で水生生物採取に夢中の子供たち)
採取した生物を同定するために、校庭の隅で選り分け作業をする生徒達

野外学習を終えて、体育館でPowerPointを
用いた講義を聴く中学生・先生と地元の皆さん

 福岡地区用排水路自然観察調査

2009.007.18
 当NPOの野口さんの仲介で、小川町の福岡・環境を守る会から「農地・水・環境保全向上対策事業」の一環として生き物調査を主とした自然観察会の依頼を受けました。小川町内ではこれまで高萩地区・下小川地区でも同様の自然観察会を実施して来ましたが、福岡地区は今回が初めてです。(高萩地区は夏井川流域住民による川づくり連絡会が小玉川をフィールドとして実施、下小川地区は当NPOが農業用排水路をフィールドとして実施しています)当NPOでは橋本理事長・大平副理事長の2名が対応しました。
 福岡地区は二ツ箭山の中腹に位置し、小川町でも比較的標高の高い場所に田んぼが広がっており、夏井川支流の加路川から用水を引いているため、夏でも水温の低い特徴があります。そのため、用水路ではきれいな水の水質指標生物が多く見られました。
 今回採取された生物は、ヤゴ3種(サナエトンボ・ヤンマ系・アカネ系)・サワガニ・カワゲラ・ミズカマキリ・ヨコエビ・ミズムシ・モンカゲロウ・ナガレトビケラ・コオイムシ・ガガンボ・マツモムシ・シマアメンボ・ヒル・ドジョウ・オタマジャクシでした。
 水生生物調査の後は公民館の庭で水質検査体験を行ない、地元の用水路の水と夏井川中・下流の水質を比較し、地元の水のきれいさを実感していただきました。地元の役員の話によると、民家の前を流れる用水路の水は水道が布設されるまで飲料水や食器・野菜の洗い水として利用されていたとのことで、今でも大切に使われている様子でした。
 屋外での体験学習が終わった後は、公民館の中でPowerPointを使った川の流域と水環境の講座を実施しました。
 自然観察会と講座が終了した後、地元役員の皆さんとの茶飲み話で、当地区でも子供の数が激減していることや米作りを中心として農業の立場から環境保全を進めたいという熱い想いなどを伺い知ることができました。この日は、自然観察会の後の午後から地元の神社の祭りがあるとのことでしたが、出店が来るような大きなものではなく、地元の人達だけで祝う祭りだそうで、伝統を守り続けたいと願う地域の想いを感じました。

排水路に入って生き物採取をする子供たち

採取した生き物を田んぼの道端で観察する子供たち

公民館の前で水質検査体験をする子供たちと地元の皆さん

最後に公民館内で流域と水環境の講座を聴く皆さん

 平窪こども自遊学校

2009.07.23
 平成21年度平窪公民館の事業のひとつに「平窪こども自遊学校」があります。小学校4~6年生を対象に毎月1回さまざまな体験活動を行なうというもので、7月のこの時期は夏休み期間中でもあり、水にふれる体験学習が企画されました。
 当NPOでは、夏井川流域住民による川づくり連絡会の協力を得て(子供の数が多いため川での安全管理で人手が足りなかった)、地元夏井川について学習してもらう内容としました。当NPOからは橋本理事長・大平副理事長・江尻さんが対応しました。
 最初に、愛谷堰下の夏井川へ行って水生生物調査を行ないました。前日に雨が降り川の水量が増していたため、川岸が通常より陸側へ移動して生物相が薄くなってしまいましたが、めったに川に入る機会のない子供たちは曇天で時折小雨がぱらつく中、歓声をあげて虫獲りに夢中になっていました。
 採取された生物は、コガタシマトビケラ・ニンギョウトビケラ・カゲロウのなかま・ヨコエビ・ナミアメンボ・ヒル・アメリカザリガニ・シジミ・モクズガニ・カジカ(魚)でした。
その後公民館へ移動し、庭の芝生の上で水質検査体験をしました。採取した愛谷堰下の水と事前に用意した下流や上流の水、白鳥飛来地に注ぐ真似井川の水を比べて、どのような違いがあるかを確かめました。
 最後に、まとめの講座として検査結果の水質比較、流域や川を大切にする話、生き物についての解説を公民館内で学習しました。

夏井川愛谷堰下での野外学習(採取した生物の同定風景)

公民館の庭に出したテーブルで水質試験を体験する子供たち

公民館内でまとめの講義を聴く子供たち

 下小川地区用排水路自然観察調査

2009.07.26
 7月18日に実施した福岡・環境を守る会と同様の「農地・水・環境保全向上対策事業」の一環となる生き物調査について、同町の下小川地区から依頼を受けて実施しました。同地区では3回目(3年目)の講座(観察会)で、参加者も一部の小学生が進級で替わるほかは同じ方達が受講されるため、前年とは違った内容を企画しました。
 前述のように、同じ小川町内では1週間前に夏井川では上流側にあたる福岡地区でも同様の調査(観察会)を実施しましたので、同様の農業地区でも上流側と下流側ではどんな違いがあるかを比較してみることにしました。
 採取された生物は、ドジョウ・トノサマガエル・オタマジャクシ(カエルの種は不明)・ガガンボ・カワニナ・アメリカザリガニ・ヤゴ(トンボの種は不明)・ヒル・コガタシマトビケラ・ミミズ・チラカゲロウ・マシジミでした。同定は採取した排水路わきの農道で行ないましたが、川の中流域以下で見られる生物ばかりでした。両方の地区で見られた生物もいましたが、種類数では福岡地区では見られ下小川地区では見られなかった生物が多いという結果でした。
その後集会所へ移動して、屋外で水質試験を体験しました。
 最後に集会所内で、いつもの流域や川の水質保全等の講義だけでなく、斜め堰という全国でも珍しい構造の取水口を持つ小川江筋の話や毎年実施している夏井川一斉水質調査についても話しました。
 当NPOからは、橋本理事長・大平副理事長・江尻さんの3名が対応しました。

農業排水路での水生生物採取を始める参加者

水集会所前で水質検査をする子供たち

排水路わきの農道で採取した生物の同定を見守る子供たち

水質検査の結果や夏井川水質一斉調査の話をする橋本理事長

 赤沼地区用排水路自然観察調査

2009.08.08
 平下神谷の赤沼環境保全会からの依頼により、小川町の2地区と同様の自然観察調査(講座)を開催しました。当地区の講座開催に際しては、当NPOに直接依頼があったのではなく、福島県土地・水調整課からの依頼に基づき昨年12月に第1回目を実施しています。
 赤沼環境保全会では、地区の子供たちに農地や地域環境の大切さを学ばせたいが協力してくれるところを教えて欲しい、と福島県に相談したところ「いわき市にはこういう熱心な活動をしている団体がありますよ」と言って、当NPOを紹介して実現に至った経緯があります。昨年紹介を受けた頃にはすでに水に入る季節を越してしまっていましたので、集会所において水質検査体験と座学を中心に実施し、今回ようやく水路や田んぼの生き物調査をメインに自然観察調査(講座)を開催することができました。
 当NPOからは、橋本理事長・大平副理事長・江尻さんの3名が対応しました。
 地区の方々から「昔から見るとすっかり環境が変わってしまったので、もういないかと思っていた虫や魚がいた」とか「この辺も昔はホタルが飛んだもんだが、今では見られなくなった。もう一度ホタルを復活させるにはどうすればいいのか」などの意見が出され、ホタルについては見分け方や生態(1年の生活史)などについて、簡単ですが座学の中で解説しました。
 今回採取された生物は、コイ・ギンブナ・タモロコ・ドジョウ・タニシ・カワニナ・サカマキガイ・アメリカザリガニ・アシハラガニ・トノサマガエル・タイコウチ・ナミアメンボ・ミミズでした。とりわけタニシは稚貝を含め田んぼにも排水路にも大量に確認できました。
 地区の方々の話によると、小川町の2地区と同じで、農地の整備を画一的に実施した際に、用排水路をコンクリート3面張りにしたり、U字溝を布設したりした頃から生物相が貧弱になった、とのことです。ホタルが再び舞うような環境にするには、農薬を使わないようにするだけではなく、ホタルの幼虫やさなぎが生活できる自然の土手が必要であることをお伝えしました。
 水質試験体験では、夏井川の中流部(小川江筋取水口)の水も当日の朝に採ってきて比較をしましたが、前日に大雨が降ったため予想に反し小川江筋取水口の水が濁っていて、比較の効果は表れませんでした。

農業排水路と田んぼの生き物を採取する地区の親子

現地でも生き物を採取しながら説明をする当NPOの江尻さん

集会所前で生物の同定と水質検査を実施

最後は集会所内で川の流域や生物、水質に関する講義を実施

 好間川の環境学習 2009

2009.08.27
 昨年度に引き続き、好間第一小学校の5年生を対象に2回目の川の環境学習講座を実施しました。
 当NPOからは橋本理事長・大平副理事長・江尻さん・野口さんの4名が対応しましたが、好間第一小学校は児童数が50名以上と多く、保護者の応援も若干名であったため、安全管理を考慮してNPO法人いわきの森に親しむ会から4名の協力を得ました。
 昨年度と同様に、学校の裏側を流れる夏井川の支流「好間川」右岸を徒歩で15分ほど遡り、松坂吊り橋下で水生生物の採取を行ないました。水深は深い所でおとなの膝くらいですが流れが速いので、川の中心付近に入らないようスタッフが注意しながら歓声を上げて採取していました。地元の川なのに初めて入ったという児童も数名いて、最近の川離れをあらためて実感しました。
 採取された生物は、ヒラタカゲロウ・カワゲラ・ヘビトンボ・ヒラタドロムシ・コオニヤンマ・カワニナ・ヒル・シロタニガワカゲロウ・チラカゲロウ・ヒゲナガカワトビケラ・トビケラの仲間・カワエビ・ヤゴ(アカネ系)のほか、魚類ではカジカ・アユ・ウグイの稚魚でした。
 現地では人数が多いので数班に分けて同定結果の説明をしましたが、カジカは食べるとおいしい魚だと言うと、子供たちは一様に驚いていました。その後学校へ戻り、水質検査の体験をしました。好間川の他の2地点(松坂吊り橋より上流の地点と下流の地点)や夏井川本流(鎌田橋)の水と比較しました。
 最後は、学校のパソコン教室で水質検査結果のまとめや流域についての講義を行ないました。教室には1クラスの児童数の分だけパソコンがあり大型のモニタも用意されていましたが、2クラス合同の学習でしたので敢えてプロジェクタを用意しての解説となりました。

好間川(松坂吊り橋下)で調査前のようす

採取した生物の同定結果の説明をグループごとに聴く児童たち

最後はパソコン教室でまとめの講義

 川の環境学習 in 夏井小学校 2009

2009.09.03
 夏井小学校では、初めて川の環境学習講座を開催しました。当NPOの橋本理事長・大平副理事長の2名が企画運営したほか、地区の体育協会会長さんなども協力してくださいました。
 夏井川の環境を考え行動する団体「夏井川流域の会」では、川の上流と下流に同じ名前を持つ小学校がある(小野町には町立夏井第一小学校・夏井第二小学校があります)ことから、環境教育の一環として双方の小学校を交流させようという構想があります。そうしたことも踏まえて、布石としていわき市立夏井小学校に川に親しんでもらおうと考え、本年4月に環境学習講座の話を持ちかけたところ校長先生・教頭先生ともに快諾していただき実現したものです。なお、同校は国の事業による農業体験学習の指定校にもなっており、食育を含めて環境教育に熱心に取り組んでいます。
ただ、夏井小学校がある平上大越地区は夏井川の最下流域にあたり、下見をしたところ川幅が広くて堤防からのアクセスが悪いだけでなく、水生生物を採取できる場所の確保も難しいことが分かりました。小学校から短時間で徒歩で行ける大きな農業排水路があり、下見をした結果危険も少なくコンクリート3面張りですが生物も多様にいることを確認できましたので、ここをフィールドにすることにしました。これまで野外学習を実施した小学校に比べると川に入ることに抵抗のある児童が少なく、採取だけでなく同定作業にも積極的に協力する姿が印象的でした。
 採取された生物は、タモロコ・ドジョウ・ギンブナ・ウキゴリ・アメリカザリガニ・モクズガニ・ベンケイガニ・アシハラガニ・ヤマトシジミ・タニシ・カワニナで、特にヤマトシジミは大量に繁殖しており地元民が採取している形跡がありました。
また、小学校のすぐ裏手には愛谷江筋が流れており、上流側の夏井川の水との水質比較も体験し自分たちの住む地域の水環境を学びました。
まとめの講義で自宅が農業を営んでいる家を訪ねると過半数を超えており、そうした家庭環境が野外学習への積極性に表れているのかも知れないと感じました。

学校近くの農業排水路で水生生物調査をする児童と先生

水質試験体験を終えて、理科室でまとめの講義を受ける児童たち

 ふくしま環境活動支援ネットワークへの参加

2009.09.07
 福島県生活環境総務課が事務局となり、標記ネットワークが設立されました。このネットワークは、県内で環境保全活動を実践する事業者や団体等に対して助言や情報提供、コーディネートを行なう総合的な支援機関としての役割を担うことを目的としています。環境教育・学習機能、情報収集・提供機能、調査研究機能の3つを柱として、13の環境保全活動団体(当NPOを含む)、6つの大学等教育機関、9つの行政機関で構成されています。
9月7日には福島市内で設立総会と「ふくしま環境シンポジウム2009」が開かれ、当NPOからは橋本理事長・大平副理事長の2名が出席しました。シンポジウムではバーチャルウォーターの研究で有名な東京大学の沖大幹教授の基調講演の他、「環境分野における民産学官の連携と協働」と題して福島大学の渡邊明教授をコーディネーターにパネルディスカッションが行なわれました。5名のパネリストの筆頭として橋本理事長も登壇し、当NPOの活動内容などについて発表しました。
 今後の活動に対する支援が期待されるところです。
 なお、当NPO以外の13の環境保全活動団体とは、福島県自然保護協会・福島県環境カウンセラー協会・NPO法人うつくしまNPOネットワーク(ふくしま県民活動支援センター)・NPO法人超学際的研究機構・NPO法人ふくしまワイルドライフ市民&科学者フォーラム・NPO法人環境保全会議あいづ・猪苗代湖裏磐梯湖沼水環境保全対策推進協議会・社団法人福島県浄化槽協会・福島県環境整備協同組合連合会・福島県環境計量証明事業協会・福島県薬剤師会・福島県産業廃棄物協会です。6つの教育機関とは、福島大学・日大工学部・いわき明星大学・福島高専・フォレストパークあだたら・アクアマリンふくしまです。9つの行政機関とは、鳥獣保護センター・農業総合センター・林業研究センター・水産試験場・内水面水産試験場・ハイテクプラザ・衛生研究所・教育センターです。

基調講演をする沖大幹教授

スライドを使って発表する橋本理事長

パネルディスカッションのコーディネーターを務める渡邊明教授

パネルディスカッションの5人のパネリスト(左端が橋本理事長)

 いわきECO・ECOフェスティバル 2009

2009.09.27
 小名浜のアクアマリンパーク・潮目の交流館で開催された標記イベントに出展しました。このイベントは「環境問題解決のためには、家庭・事業所・学校で市民ひとりひとりが参加する意識を持つことが重要であり、それぞれの立場で実践できる環境に対する取組を提案し、親子で参加し楽しみながら学べる」いう目的で、いわき市の主催、いわき環境ビジネス調和推進協議会の共催によりNPO法人ザ・ピープルが運営したものです。
 当NPOではいわき地域環境科学会とともに手作りのソーラークッカーを数個展示、当NPOからは橋本理事長・大平副理事長・中西さんの3名、いわき地域環境科学会からは原田事務局長が参加しました。
お湯を沸かしたりゆで卵を作ったりする予定でしたが、あいにくの曇天で太陽熱の実演はできませんでした。テントの中では小学生の親子向けにミニチュアサイズのソーラークッカー製作体験コーナーを設けました。当日はとなりの会場でよさこいソーラン踊りの大会もあって多くの人出で賑わいました。

出展ブース全景(向かって右隣りは環境にやさしいくらしかたをすすめる会)

手作りソーラークッカーに関心を示す来場者

 第8回みんゆう環境賞を受賞!

2009.10.05
 地域で自然環境を守り親しむ活動に取り組む団体を顕彰する福島民友新聞社の「みんゆう環境賞」の第8回表彰者に当NPOが選ばれ、10月5日福島民友新聞本社ビルで授賞式が執り行われました。いわき地域環境科学会が本賞第1回目を受賞しており、感慨深いものがありました。
 この賞は、これまでの実績を評価するものではなく、現在進行形の活動に対してその将来性を期待することに特徴があるとのことです。授賞式後の座談会で、審査委委員長の登山家・田部井淳子さんからは「今回の受賞者の特色は、団体自らの活動だけでなく、指導者や後継者の育成に目を向けている点にある」とのお話をいただきましたが、受賞者5団体の中でその色が最も濃く出ているのは当NPOであったと思います。これを励みとして、今後はさらに指導者養成に力を入れたいと考えています。

審査委員と受賞者での記念写真
(後列向かって左から4人目が橋本理事長、3人目が大平副理事長、前列右から2人目は審査委員長の田部井淳子さん)

 (後列向かって左から4人目が橋本理事長、3人目が大平副理事長、前列右から2人目は審査委員長の田部井淳子さん)

2009.910.17 ~ 18
 >昨年度と同様に、企画コンペ方式で福島県から標記講座の開催事業を受託しました。
 今年度は『景観から環境を読みとる』と題して、いわき地域環境科学会が数年にわたり調査研究を重ねてきた自然景観調査の手法を環境教育に取り入れるというテーマを提案し、採択されたものです。
 事前にいわき地域環境科学会に協力を依頼して、予備調査を兼ねて野外実習の適地を選定しました。
 講座は、10月17日(土)午後福島高専専攻科の講義室を会場として、同校の原田教授、山田准教授の講師による座学を実施しました。翌18日(日)はバスを貸し切り、野外実習として田人町から関田関田須賀海岸までの代表的な内陸・河川・海辺の3景観の評価体験をした後、福島高専の会場でワークショップを行ないました。
 受講者は両日で延べ19名で、ワークショップでの意見やアンケートの結果から、ほとんどの人から「今までにない新しいアプローチでの環境教育だ」「大変参考になった」など満足の声が寄せられました。しかし、評価結果を分析してみると、評価方法に誤りが見られたり、ワークショップでは改良の意見(特に小学生レベルに編集する場合)もありましたので、今後さらに検討を要することも分かりました。

初日は福島高専の会場で原田教授・山田准教授の座学を受講

2日目はバスを貸し切り野外実習で田人町 ~ 勿来須賀海岸を移動

2日目最初の野外体験は田人町間明沢地内で内陸景観を評価

続いて、沼部橋の上から鮫川の河川景観を評価

最後は関田須賀海岸に寄り海辺景観を評価

午後は、福島高専の会場でワークショップを実施

 自然エネルギー体験教室の開催

2009.11.23
 いわき市フラワーセンターでは、10月25日に開催したいわき地域環境科学会主催『第14回子供環境研究発表会』の作品を展示していることにちなみ、11月23日に自然エネルギー体験教室を開催しました。
 昨年度は風の力をテーマにウィンドカー(風に向かって走る車)の製作・走行を体験しましたが、今回は『すごいぞ!空気』と題して空気の力をテーマとしました。
6組15名の親子が参加し、当NPOからは中西さんをメイン講師に橋本理事長・平川さんが対応したほか、当NPO会員でフラワーセンター顧問の古内先生と湯本高校の吉田先生も協力して下さいました。
 福島高専から借りた真空ポンプを使って減圧すると風船がどうなるか、ストローを使ってどのくらいの高さまで吸うことができるかを実験したり、手作りの段ボールエレベーターを子供の吹き込む息の力で持ち上げたり、ペットボトルで作った空気砲で射的ゲームを楽しんだりしました。

真空ポンプでガラス瓶の空気を抜くと中に入れた風船はどうなるかな?

ストローでどのくらいの高さまジュースを吸うことができるかな?

子供の息の力だけで段ボールエレベーターを
持ち上げることなんてできるのかな?

ペットボトル空気砲で射的ゲームにも挑戦!

 地域連携温暖化防止対策事業への参加・協力

 昨年度に引き続き、当NPOはうつくしま基金事業である福島県地球温暖化防止活動推進センターが実施する地域連携温暖化防止対策事業に参加・協力しています。本事業は、自治体との協働により温暖化防止活動の推進を図るものですが、同センターと郡山市・会津若松市・いわき市・福島テレビが年間を通して様々な企画を実施しています。当NPOは橋本理事長と大平副理事長の2名がいわき市(環境企画課)と共に温暖化防止のための啓蒙事業を展開することになり、福島高専のロボット技術研究会に一役買ってもらうというアイディアを提供し、連絡調整だけでなく搬送や出展の準備などのコーディネーター役を担いました。

床に落ちている空き缶やペットボトルを拾ってゴミ箱へ入れるロボット「Red Beko」2体セット

ユニークにフラダンスを踊りながら、床掃除をするロボット「Hula舞」
いわき市主催「地球環境フォーラム」   2009.11.01
 福島高専のロボット技術研究会では、NHK主催の全国高専ロボコン大会に出場させたロボットを環境啓発用に改造し、まず11月1日にラトブで開催されたいわき市主催の地球環境フォーラムに出展、実演を行ないました。当日は、環境をテーマにした作文や標語の子ども環境賞の授賞式もあり、大勢の来場者にお披露目することができました。

いわき市主催「地球環境フォーラム」で初お披露目する福島高専ロボット技術研究会メンバー

会場内でのお披露目の後、ロビーでも人気を集めるロボット
② ふくしま環境・エネルギーフェア  200912.05 ~ 06
 その後、12月5・6日に郡山市のビッグパレットふくしまで開催されたふくしま環境・エネルギーフェア2009へも出展し、より多くの県民に環境啓発をアピールすることができました。本フェアでは当NPOもブースを設け、前述の体験的環境教育指導員トレーニング講座の実施状況について出展、福島高専ロボット技術研究会にブースを隣接して同研究会のサポートも兼務しました。
 NHK主催の高専ロボコン大会では惜しくも全国大会出場を逃しましたが、何度も観客の前で実演をすることにより、同研究会のメンバーもよい経験ができたものと思います。

「ふくしま環境・エネルギーフェア」に出展した福島高専ロボット技術研究会のメンバーと当NPOの2人。(向かって右から2番目は研究会の顧問・天野教授)

福島高専ロボット技術研究会の「ふくしま環境・エネルギーフェア」出展風景

「ふくしま環境・エネルギーフェア」での当NPO出展ブースのパネル

 川の環境学習 in 貝泊中学校(第2回)

2009.12.09
 >7月15日には同校で水生生物調査を主とする第1回の川の環境学習講座を開催しましたが、第2回の講座では川の水質検査体験と流域と生活に関する学習の講座を実施しました。
 貝泊地区は山間の小さな集落ですが、ここから流れ出る水がどのような経路を経て太平洋まで注ぐのか、その間の鮫川流域ではどのように水質が変化するのかなどを学習しました。上流域に住んでいると川の水は元来きれいで、生活排水が入っても流下するうちに希釈されたり自浄作用によって自然になるものと考えがちですが、“流域”という範囲で上流から下流まで結びついており、流域に住むすべての人々が川に関心を持ち水質に注意する必要性を考える講座としました。
また、地球温暖化に関するエネルギー問題にも関心を持ってもらうよう、川から得られる水力発電と火力・原子力や風力・太陽光などの自然エネルギーによる発電についても講座に加えました。

体育館前で水質検査体験をする中学生と地元の皆さん

教室で流域と私たちの生活について講義をする大平副理事長

川の水質について詳しく講義をする橋本理事長

当会について

リンク



シンボルマーク

 

全体の形は水面に落ちた水滴を表しています。 水は環境の大きな要素です。内側の緑の輪は山、水色の輪は川、外側の濃い青の輪は海(太平洋)を表わしています。
福島県いわき地域は、山・川・海の3つを有する自然豊かな環境に恵まれています。また、いわき地域は “東北の湘南” とも呼ばれる温暖な気候で、日照時間が長いもの特徴です。マーク中央のオレンジの部分は、その太陽の光を"iwaki"の頭文字"i"で表わしています。
inserted by FC2 system